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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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世田谷通信(211

猫草

 

 里山も少し手を入れないと、斜面の土が崩れ、枝が歩行の邪魔になり・・と、見る間に荒れる。数年前に腐葉土を作るために落ち葉を入れる「落ち葉だめ」もボロボロに朽ちてしまった。数年で更新するが、最近はその作り方にも工夫している。電動ドリルを使って長い金属のネジで竹と杭を固定していたが、この方法だと改修するときに錆びた釘を引き抜くのが大変。放置しては危ないし、錆びた釘には破傷風菌の危険もある。途中で折れて木材の中に残ることもある。それなら釘を使わずにできないか、というのがきっかけだ。方法は簡単。竹と杭を井桁に組んで、下からシュロ縄で固定するというもの。竹の幅だけ隙間ができるが、中にぎっしり落ち葉を入れたら重なっているのでこぼれることはない。金属を使っていないので廃材の処理が簡単だ。ドリルを使わないので親子でチャレンジもできる。

 ササ刈りも1年半ぶりに少し行うことができた。アズマネザサは固くしっかりと成長して、刈るのは普段より力がいる。キンランなど野草周辺だけでもきれいにしておかないと、光も栄養も届かずササばかり優勢になってしまう。ササが茂ると落ち葉が地面に届かず固い土壌になる。春に植物の花が咲かないと昆虫も来ない。昆虫がいないとそれを捕食する野鳥も来ない。野鳥が来ないと・・ドミノ倒しのように悪循環がはじまる。一度途切れた循環を戻すのは大変な労力が必要になる。目立つ野草や大型の昆虫の陰にはもっとたくさんの土壌細菌や微細な生き物、小さな植物がいる。そのピースが失われたら復元できない。どんなバランスで生態系が構成されているのか、人間にはわかっていないことの方が多いからだ。今できることは鎖がきれてしまう前に、細くてもつないでいくこと。何の役にも立たないような地味な植物がそこにあることで、ほかの生き物の住みかとなり、食草となり、水を吸い、土壌を豊かにして環境を守っている。ササも根は残っている。その根が斜面を網の目のように支えている。

 刈ったササは斜面の下部に竹串を打ってその間に据えて土留めにする。持ち出さず、足さない。循環の手助けをする。翌日の筋肉痛はこたえるが、自分もまた自然の一部であると思うために、作業を繰り返す。

 

<いきいき里山ものがたり>

都会の整った公園は多くなりましたが、小鳥や小さな虫たちの姿が消えていく感じがします。ふるさと札幌の公園にはエゾリスが元気に走り回っていると聞き、ほっとしています。名古屋でも郊外には10~15年前までは、甲高い独特の鳴き声のキジの家族を見ましたが、どこかに消えてしまいました。皆さんの「里山ニュース」をお送りください。お待ちしています。

 

* 春ですね。明るい斜面でイチリンソウが芽を出しました。これからの成長が楽しみです。土筆も顔を出すころですね。

* 寒風ですが澄んだ空気に早咲きのサクラが映えています。公園の様子も、木々の枝に芽が出て淡い紫に変わりました。もう直ぐ桜、そして緑の新芽と共に虫たちも動き始め、池の底にも小さな魚が動いています。春到来ですね。

* ひと足早く春を告げる河津サクラを見ることができました。オオシマ桜はこれからです。皆さんのところは如何ですか。花をつけない木々の枝先にはふっくらした若葉が暖かい陽気の中にありました。

* 紫色の小さな花ですが、空き地や庭先で見かけるカラスノエンドウはよく見るととてもおもしろい植物です。先端の巻きひげは、三方向から固定する優れものです。探してみては如何ですか。小さな動物やウサギの好物でもありますよ。

* 春になると田圃に小型の耕作機が入り始める。それが棚田になる。これは先人たちの苦労の証し、今は後継者のいないこの地や山は荒れ放題になりそうなので心細いです。それでも谷の鶯が囀り始めた。

* 「薹がたつ」とは旬を過ぎてネガティブなイメージがありますが、葉牡丹もフキノトウもなかなか瑞々しくきれいなものです。

* 池にカルガモが訪れました。水際の植物を食べて行ったそうです。緑地は多様な生き物の拠点になっています。

=写真の説明も兼ねています=

 

 

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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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