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十戒と主の祈り
鈴木英昭著
(元日本キリスト改革派名古屋教会牧師)
主の祈り(文語)
天にまします我らの父よ
願わくは
み名をあがめさせたまえ
み国を来たらせたまえ
み心の天に成る如く地にもなさせたまえ
我らの日用の糧を今日も与えたまえ
我らに罪を犯す者を我らが赦す如く我らの罪をも赦したまえ
我らを試みに遭わせず悪より救い出したまえ
国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり
アーメン
=御心=
第三の祈り④・天になるごとく
コロサイ1・3~12
第三の祈りにおいて述べられる「御心の天になるごとく地にもなさせたまえ」の「天になるごとく」について理解しておきましょう。
神の住まいである天は三位一体の神と、聖徒たちと、そして天使たちの住まいです。黙示録7章9節には、「大群衆が白い衣を身に着け」、御父と御子を礼拝している状況がヨハネによって明らかにされています。聖徒たちの生活は「昼も夜もその神殿で神に仕える」(15)ものです。
したがって、天の生活の中心が礼拝であることは、今の私たちの生活に方向を与えてくれます。そのことを思う時、私たちの地上で営んでいる人生が、すでに真の神であるお方を御子にあって礼拝することができるようにされていることは、永遠の人生の幸いを先取りさせていただいていることになります。
しかし、このように、天では神の御心が聖徒たちや天使たちによって、完全に行われているのにも関わらず、私たちはこの地上ではそう願いながらも、私たちの内に残る罪の性質のため、願う通りには行きません。それなら御心を行うことを諦めすしかないのかと言えば、そうではありません。天においてなされていることを励ましとして、少しでもこの地上においても私たちが、神を礼拝することは神の御心に沿うことですから、このように祈って、礼拝に励みます。
そのため、使徒パウロは信仰者に絶えず励ましを与えています。例えば、コロサイの信徒への手紙1章9~12節を読んでいただきました。パウロは、コロサイの教会に人々が、主イエス・キリストに対する信仰と、全ての人々に対して愛を抱いている事実を、神に感謝し、この信仰と愛はあなたがたのために天に貯えられている希望から来ている(1:4~5)ことを認識させます。
その上で、神が将来のためにコロサイの教会に求めておられる4つのことを挙げて、パウロは地上の教会が御心に従って歩むように祈ります。それは、地上の教会である私たち信仰者が将来に備えて、父の御心を地上で行う姿を描いていることになります。
第一に、「御霊によるあらゆる知恵と理解によって、神の御心を十分悟る」(9、10)ように祈ります。私たちの内に御霊が内住してくださり、み言葉によって御心を悟らせてくださることです。
第二に、「すべての点で主に喜ばれるように主に従って歩む」(10)ことです。御心を知ることが従って歩むための一歩です。
第三に、「神の栄光の力によって、どんなことも根気強く耐え忍ぶ」(11)ことです。自分の力では耐えられなくても、神の力によって耐えられるように訓練されることです。
第四に、聖徒たちの「相続分に、あなた方があずかるようにしてくださった御父に感謝する」(12)ことです。これらが御心を行うための励ましです。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」