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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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「地域の人々と共に」 
その1
  …二人静…s-IMG_0012.jpg
      
人にはふと自分を振り返る時があるといわれています。大勢の方々と共にひとりの医療人として歩んできた54年でした。大正7年1月31日、奈良県の小さな村に生まれました。大和茶として知られ、神野山(こうのざん)を遠く眺め、四季を通じて、美しい自然の地でございます。昭和31年に3つの村が合併して出来たところです。人の数も92年には5600人でしたが、今は4400余人と言われている所でございます。
 
父は、奈良師範を卒業後、教師として勤めていました。従兄弟のハルと結婚し、男の子を二人をもうけましたが、血縁の濃いゆえか、二人とも幼くして死亡し、その後に生まれたのが私でございます。父の期待に沿って、医師になることを、こころざすことになりました。それから医療に携わって、54年になりました。
 
山添村の教育では、医学部に入学するのは困難と考え、奈良育英高等学校で医学部入試にむけ勉学にはげむことになりました。幸いにも、努力した甲斐あって、大阪高等女子医学専門学校に合格することが出来たので御座います{現、関西医科大学}
そこで内科医をこころざし、24歳で、伊賀市の岡波総合病院の研修医として、院長宅に下宿しながら、医師としての最初の一歩を歩みだしたのでございます。不思議なことに、奈良育英高等学校で、私は、キリスト教と出会うことになりました。賛美歌、聖書を手渡され、学校の勉強の間を縫って聖書の話に耳をかたむけていたのでございます。
岡波総合病院で勤務する傍ら、私は、院長先生の奥様から女性としての教養を身につけるべく、お花、お茶、料理の手ほどきを受けることになりました。是は後の私の宝物になりました。いわゆる花嫁修業でもございましたから、厳しく伝授されたました。
ある日、奥様に一人呼び出され、”ミツコさん、あなたの鼻をもう少し、たかくしてやりたい。あんたが人並みのべっぴんさんやったらな…と言いながら、一枚の男性の写真を見せられました。それが、夫となる、京一でございます。京一は、伊賀市、大山田村マシノの出身で、旧姓は、森という姓でございます。京一とは、一度の見合いで、すぐ結婚が決まりました。その時代は当り前で、今では考えられないことでございます。
京一は、三重師範を出て、伊勢の二見で教師をしていたました。私は、結婚のため、岡波総合病院を2年で、退職し、伊勢で京太との結婚生活をはじめました。しかし、医師として働きたいという思いは強くなりまして、伊勢にある宇治山田日赤病院に勤務医として勤め始めることになりました。昭和18年のことでございます。
昭和18年といえば、まさに、太平洋戦争の真っ最中でございますから、食料がなく、家で、家畜を飼って、それを伊勢の宇治山田まで送ってもらって、食事を整えて生活しておりました。病院勤務と家事の両立は、当時でも大変厳しく、私は山添村から家事を手伝ってくれる女中さんにきてもらい、助けてもらっていた。しかし、伊勢神宮に近いため、空襲は激しくなり、伊勢での生活は、出来にくなり、私は、子供を身ごもった体で、山添村に帰ることになりました。
夫は、一人でしばらく伊勢にのこることになるのでございます。
(両親と私・昭和6年・奈良市にて)
 
                              森三菜子
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
4008bd9e.jpg
われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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