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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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2859300b.jpeg『旧・新約婦人物語』(41)

  毒婦イゼベル
    =列王紀上 18章以下=

 イゼベルは、聖書に出てくる婦人たちのうち、一番の憎まれ者でしょう。彼女の名前を聞くたびに私は人間とはこんなに弱く堕落しやすく、罪深い者であるかをつくづく感じさせられます。イゼベルはジドンの国の王女で、イスラエル王アハブと結婚して、太陽崇拝の偶像バアルをイスラエルにもって来た人物です。彼女はこの偶像崇拝を国内に取り入れたばかりか、これを国民に強制しました。王アハブもこれに従ったために、神は3年半の間、雨を降らせたまいませんでしたので、イスラエル全国は、大干ばつとなり、飢饉のため国民は大変苦しみました。
 この干ばつの終わり頃、エリヤはカルメル山に、イスラエルの全ての人と、バアルの予言者450人と、アシラの予言者400人を集めて、「あなたがたはいつまで二つのものの間に、迷っているのですか、主が神ならばそれに従いなさい。しかし、バアルが神ならばそれに従いなさい」(21)と言って、二つの祭壇を、一つはエホバのために、一つはバアルにために築かせ、捧げ物を供え、火をつけずに、「互いにじぶんの神の名を呼び、そして、火をもって答える方を神としよう」と言いました。
 民の者が皆、それがよかろうと言いました。バアルの予言者たちは、昼過ぎまで「バアルよ答えてください」と大声で叫びつつ、祭壇のまわりを踊りましたが、しかし何の答えもありません。エリヤは彼らをあざ笑って、「もっと大声で呼べ、バアルは旅しているか、眠っているのだろう」と申します。彼らは半狂乱になって狂い回り、果ては自分で自分の体を傷付け、血を流すほどでしたが、夕方になっても、何の答えもありません。
 そこでエリヤは民たちを近寄らせて、祭壇に三度水をかけさせ、「主よ、わたしに答えてください。主よ、この民にあなたが神であることを知らせてください」(37)と祈りました。するとたちまち、エホバの火が下って、祭壇の上の供え物を焼きつくしてしまいました。民たちは、これを見て、「主が神である。主が神である」と叫びました。エリヤはバアルの予言者をことごとく捕らえて、キション川で殺しました。
 王妃イゼベルはこのことを聞いて、エホバをまことの神と認めるかと思いましたのに、かえって非常に怒ります。そして、あすの今時分までにエリヤを殺そうと決心しました。エリヤは、またしても都を逃げ出さねばなりませんでした。彼はベエルシバの荒野から、ホレブ山に逃れ、神の預言者を殺そうとするイスラエルの不信仰を歎き、失望のあまり、エニシダの木の下に座って死をさえ願うようになりました。
 この時、神はいろいろな方法で彼を力付け、励まし、「また、わたしはイスラエルのうちに七千人を残すであろう。皆バアルにひざをかがめず、それに口づけしない者である」(19:18)と慰められました。
 続いて、私たちは列王紀上21章で、イゼベルの極悪振りを見るのです。それはナボテのぶどう畑の話です。
 王アハブは、自分の家の隣りにいるエズレル人ナボテのぶどう畑を手に入れようと、いろいろ交渉しました。しかし、ナボテは、これは先祖から伝わっている土地だから売ることは出来ませんと、交渉に応じません。王は怒って食事もせず、終日床の上に転がり、子供のようにだだをこねていました。
 これを見た王妃イゼベルは、「あなたは今イスラエルの王ではありませんか。これしきのことが何です。わたしが畑を取ってあげましょう」と言って、ナボテの町の長老たちに命じ、ナボテを多くの民の前に立たせ、偽証人二人を送って、「ナボテは神と王とをのろった」と偽証させ 民を怒らせナボテを引き出させて石で打ち殺させました。何と言う非道でしょう。
 イゼベルは王に、「あなたに金で譲ることを拒んだ、ぶどう畑を取りなさい。ナボテは生きていません」と申しました(15)。
 王はぶどう畑を取ろうとした時です。神は預言者エリヤを送って、「犬がナボテの血をなめた場所で、犬があなたの血をなめる」(19)と告げられ、また、イゼベルについて、「犬がエズレルの地域でイゼベルを食う」(13)と、厳しい預言をしました。アハブ王はそれによって悔悟いたしましたが、預言の通り、敵の矢に倒れました(22:34~35)。
 夫である王の死により、イゼベルは悔悟するかと思いましたが、彼女は悔悟どころか、かえって彼女の悪事がつのるのみでした。
 彼女は、新しい王エヒウがエルサレムに入場すると聞いて、美しく化粧し、窓際に立って新しい王を誘惑しようと試みたのです。イゼベルは、自分の容色をたのんで人を誘い、悪に陥れても自分は享楽しようとする、本当の毒婦型の女でした。
 新しい王エヒウは、早くもこのことを見抜いて、人をやって家の中から突き落とさせて殺しました。その後、新しい王は、イゼベルは悪い人間であるには違いないのですが、もとは王妃ですから、その死体を収容させようとしました。その時、死体は堀の中で、犬に食われていました。エリヤの預言通りで、これが本当の犬死でしょう(列王紀下9章参照)。
 このむごたらしい話にも、大きな教えがあります。
 1 魔性の女の力強さ。
 アハブは弱い性格であり、妻の力は実に大きいものでした。イゼベルの魔力に国中がひきずりまわされた観があります。私たちの注意したいのは、クリスチャンである夫がよい信仰をもっていても、不信仰な妻の力に、あっけなく負かされて、正しい信仰から脱落する実例をここに見ることが出来ます。
 2 このイゼベルにも、まことの道に帰る機会が二度、三度、神から与えられていました。ことに、旧約史上二人といない大預言者エリヤに会いながら、その忠告に耳をかさず、悪に走り、ついに犬死したのです。
 世の中には、相当長く教会生活を送っているクリスチャンでも、どうかすると、牧師の言葉に耳をかさす、自分の悪いことを棚にあげて、かえって注意する牧師を嫌う人がありますが、イゼベルもその例に漏れない人物でした。

 ポーリン・マカルピン著
(つのぶえ社出版)この文章の掲載は「つのぶえ社」の許可を得ております。尚、本の在庫はありません。
 
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