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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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「あなたに聖書を」

「キリスト教百話」・・・56・・・

問21 キリスト教でいう「救い」とはどういうことでしょうか。・・6・・

答・・15 こういうことが言えるのは、イエス・キリストを信じているという信仰によってのことであります。では「キリストを信じることによってそういうことが言える根拠は何か」と問われたならキリストが十字架につけられたことと、三日目に復活されたことにあります。

 戸籍の記録が残っているなら「ナザレのイエス・○○年○○月○○日エルサレム、ゴルゴタ刑場にて死刑により死亡」とあるはずです。日本の寺のように過去帳があれば埋葬の記録もあるはずです。その後、その遺体が、アリマタヤのヨセフによって引き取られ、彼の墓に納められた。ということも、当時新聞記者がいれば事実として読者に伝えたに違いありません。これらのことは、歴史上の事実であるからです。イエスの伝記を書いた福音書の記者もこのことは記しています。

 ところが、キリスト教のエッセンスともいうべき「使徒信条」には、イエスについて「死にて葬られ」に続いて「陰府に下り、三日目に死人のうちより甦り、天に昇り・・・」というひとくだりがあります。これは史実としては記録されません。もし記録されるとすれば「イエスの弟子たちは、イエスの死後、イエスは陰府に下って、三日目に死人のうちより甦って、更に天に昇った、と信じているそうだ」ということになるでしょう。それは、まさにその通りでありまして、イエスが陰府に下ったとか、復活したとかいうことは、誰にも納得できるような確証を提供することができない事柄であるからです。

 そういうことから言って「使徒信条」というものは、信仰を言い表したものであって、史実の確認文ではないことは明らかです。

 「そうだとすると、信仰といったって、それは単なる思い込みに過ぎないのではないか」という批判が出ることだろうと思います。しかし、そういう批判は、すべてを合理性と客観性に合致しなければ認められないとする、科学によってだけ事柄を捉えようとするところから出てくるのであって、科学ではとらえきれないものが沢山あるのに、それを無視していることに因ると言わざるを得ません。

 例えば、出会い頭に人とぶつかった場合「目から火が出た」と言います。また、ある時、今まで全く気付いていなかったことを「はっ」とするような仕方で気付かされた場合に「目から鱗が落ちた」と言います。こういう時、第三者には「目から出た火」や「目から落ちた鱗」が見えるわけではありません。それは客観性を持っていないし、科学的に証明できることでもありません。だからといって「それは単なる思い込みではなかったか」と言われてれも当事者は承服できないことだろうと思います。それは、その人にとって真実であるからです。また、批判した人が後に同じようなことを体験した場合、以前批判したことが見当違いであったことを体得するに違いありません。それは「真実」というものがそういうものでもあるからです。

 信じていることに対して「それは非科学的である」とか「客観的普遍性を持っていない」と批判することは容易でありますが、そういう批判が「真実」を見過ごすことになってしまうことになりかねないことを、先ずは知っておく必要があると思います。

篠田 潔

(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)

 

<2017年8月のラジオ放送予定>  

  8月 6日 黄 敬秀 (日本キリスト改革派長久手教会牧師)     

    13日 黄 敬秀 (日本キリスト改革派長久手教会牧師)     

    20日 長谷川潤 (日本キリスト改革派四日市教会牧師)

    27日 長谷川潤 (日本キリスト改革派四日市教会牧師)

        (放送開始1952年10月)

CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ

毎週日曜日朝6時30分~45分放送

 

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
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森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
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発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
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本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
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「つのぶえ社出版の本の紹介」
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 「著者のことば」
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著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
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