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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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さんびか物語  ・・・51・・・

      (広く愛唱されている50曲)・・・最終回・・・

           ポーリン・マカルピン著

          (米国南長老教会婦人宣教師) 

 

讃美530番

 うき世のなげきも

<神様のみ言葉>

「私はいつもあなたを賛美しています。わが神よ。あなたのまことを。イスラエルの聖なる方よ。私は、立琴をもって、あなたにほめ歌を歌います」。

~詩篇716節、22節~

 

この讃美歌は、525番“めぐみふかき、主のほか”と535番の“今日をも送りぬ”と同様に信仰の喜びを歌っている讃美歌であります。

この3つの讃美歌はともに、米国人であるロバート・ローリによって作曲されたものであります。

福音的讃美歌の創作の名人であったロバート・ローリは1826312日、アメリカのフィラデルフィアに生まれ、ルイズバーグ大学を卒業後、バプテスト派の伝道者となりました。その後、1876年(彼50歳)には、6年間、バークネル大学の修辞学の教授となり、その後、再び牧師に返り咲き、プレィンフィルド(ニュージアジー州)のバプテスト教会を彼が亡くなる1899年まで、熱心に牧会を続けました。その間に、彼は多くの讃美歌と日曜学校用の聖歌を作詞作曲し、その編集にも大きな功績を残しています。

ローリは40歳までは聖歌を一つも作っていなかったそうですが、それ以後は多くの讃美歌を作詞作曲しています。その作品は、8冊ほどの讃美歌集に収められて発表されています。

Bright Jewelsによって、世に広められました。この讃美歌の曲の方は、原作者不明と言われていますが、多分、ローリ自身の手になると多くの人々が認めています。

またPure Goldという聖歌集は、1871年に発表されていますが、これも非常にポピュラーで100万冊ほど売れたそうです。

このように、ローリの福音的聖歌は一時アメリカでさかんに歌われましたが、残念なことに、現在ではあまり知られていません。日本では、明治時代から今日まで愛唱されています。アメリカでも、再び多くの人々がこの讃美歌を、心から歌うことを希望してやみません。

 

 

<530>

 1 うき世の嘆きを  心にとめじ、

   常世のたのしみ  身にこそ満つれ。

   み空にきこゆる  たえなる歌に、

   あわせて我らも  いざほめ歌わん。 

 

1節では“うき世の嘆き”と“常世のたのしみ”とを対照にして歌い上げています。

旧約聖書の詩篇71編20節には「あなた(まことの神)は私を多くの苦しみと悩みとに、会わせなさいましたが、私を再び生き返らせ地の深みから、再び私を引き上げてくださいます」と歌っています。

この、うき世には、多くの苦しみ、悲しみ、嘆きがあります。人々は、その暗い嘆きに打ちひしがれて、ただ暗い心に沈んでいるのですが、作者は、この世の荒波にとどまっているのではなく、詩人が歌っていますように唯一の望みである神様に尋ね求めること勧めています。

神様は、私たち一人一人の信頼の源であられます。

神様は、私たちを、悩みと苦しみから救い出してくださいます。

神様は、私たちの岩であり、堅い砦であり、巌となってくださいます。

私たちにとりまして、まことの救い、望みは、ただ、父なる神様にのみあるのであります。この神様の力と救いを、あなたのものとするためには、“あなたの神”として信じることであります。

唯一の神様に信頼してこの世を歩むとき、あなたの前に立ちはだかる障害も、心の嘆きも、苦しみも、決してあなたを一人にはいたしません。むしろ、打ち勝つことが出来るのであります。

作者が歌っていますように、神様のみ国での楽しみが、あなたの心に満ち満ちてくると言っています。私たちが、心から信じなければならないことは、全てに打ち勝つ神様を認めることであります。

私たちは、“すぐれた故郷、すなわち天の故郷にあこがれて”いなければなりません。神様は、私たちひとりひとり に、永遠の都を用意しておられるからであります(へブル11:16)。

この都に心を向ける時、“み空にきこゆるたえなる歌に、あわせて我らも  いざほめ歌わん”という喜びが湧いてきます。

 2 うき世の栄えは  消えなばきえね、

  まことの栄えは、 主にこそあれや。

   闇夜にあうとも  主ともにまして、

   み歌をたまえば  いざほめ歌わん。

 

2節では“うき世の栄えは”と“まことの栄え”とを対照にして歌っています。この世の栄えのむなしさ、はかなさを、預言者イザヤは、神様のみ言葉として当時のイスラエルの人々に語っています。

「すべての人は草、その栄光は、みな野の花のようだ。主のいぶきがその上に吹くと、草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ」(イザヤ40:6~7)。

私たちの人生の旅路は限られたものです。「私たちの齢は70年。健やかであっても80年。しかも、その誇りとするところは苦労とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。それゆえ、私たちに知恵の心を得させてください」。(詩篇90:10~12)と神の人モーセが祈ったように、私たちも、祈るべきであります。

作者が歌っていますように、私たちは、この暗い人生に、主イエスが共にいたもうことを願い求め、「主ともにいます」ことを喜びをもって歌い上げたものであります。神様の恵みを心に受けている人は、この恵みのゆえに、声高らかに歌わずにおれないことでしょう。

それは、詩人が「昼には、主が恵みを施し夜にはその歌が私とともにあります。私のいのち、神への祈りが」(詩篇42:8)と歌っていますように、神様を、ほめたたえる者になりたいものであります。

 3 み空をあおげば  うき世の雲は、

   日に日に消えゆき 霧はた晴れぬ。

   行く手にかがやく とこ世のひかり、

   みとめし我らは  いざほめ歌わん。

 

3節では“うき世の雲と霧”と“とこ世の光り”とを対照にして歌っています。私たちは、心に雲が覆いかぶさり、霧に包まれますと、弱々しく頭を下げてしまいます。神様の救いを得ていない人は、たとえば健康であっても、頭を上に上げて歩いているように見えましても、その本当の姿は、うれいに満ちた心と魂なのであります。

神様に対する信仰をもっていない人々は、下を向きますが、神様を信じる人々は輝くみ空をあおぎ見つつ、人生を歩み続けることができるのです。

あなたも、“まことの光り”を求めてください。主イエス・キリストは、当時の人々ばかりでなく、今も、あなたに語りかけています。「私は世の光です」と言うことを。このキリストのみ言葉を信じて、受け入れる人は、決して闇の中を歩みことはありません。

「わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことなく、いのちの光を持っているのです」と、ヨハネの福音書8章12節に記されているとおりであります。

今の罪の世には、“まことの光”などありません。あるのは罪によって汚れた闇の世だけであります。このような世界に私たちは生きているのであります。

この世になくてならない大切な光を、私たちは求めなければなりません。主イエス・キリストをあなたも、まことの光として、求めてください。この光に満たされて、神様を讃美し、永遠のみ国への旅路を力強く歩み続けてください。

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