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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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十戒と主の祈り      

鈴木英昭著

        (元日本キリスト改革派名古屋教会牧師)

主の祈り(文語)
天にまします我らの父よ
願わくは
み名をあがめさせたまえ
み国を来たらせたまえ
み心の天に成る如く地にもなさせたまえ
我らの日用の糧を今日も与えたまえ
我らに罪を犯す者を我らが赦す如く我らの罪をも赦したまえ
我らを試みに遭わせず悪より救い出したまえ
国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり
アーメン

 

=御心=

第三の祈り⑤・御名と御國と御心

       詩篇103・20~21

 第三の祈りの最後として、第一から第三の祈りまでの関係を整理しておきましょう。主の祈りは「天にましますわれらの父よ」という呼びかけの言葉で始まりました。それには神の子らとして、御父の思いを知って、それを少しでも行いたいという思いがすでに表明されています。そして、主イエスが御父の御子であって、われわれの長兄として、父の御心を行う模範を示してくださいましたから、この「父よ」という呼びかけによって、私たちは神の子らとして、御父の御心を知ろうという強い願いが現わされます。

 そうして、「御名を崇めさせたまえ」という第一の祈りをするとき、主の祈りの最も中心となる祈りをしていることになります。御父の子らとされている者として御父に何を願うべきかと言えば、父が崇められることです。言い換えれば、父の栄光が現わされることです。それは、ウエストミンスター大教理、小教理問答のそれぞれの第一問にある通りです。神の子らの歩みはいろいろ違うわけですが、神の「御名が崇められる」ことが神の子らの人生のおもな目的です。

 神の御名が神の子らによって崇められるのは、何よりも子らが御父のご支配に服することで現わされます。子らがこの世の父にしたがわないのであれば、父の名が崇められず、恥を受けることになります。子らが父なる神の支配に服するために、第二の祈りで「御国を来たらせたまえ」と祈ります。

 主イエスが、「神の国は実にあなたがたの間にあるのだ」(ルカ17:21)と言われたのは、弟子たちが御子を信じて神のご支配に服するようになったからです。その点でも、御子自身が模範を示され、御父のご支配に服し通されました。このように、第二の祈りの御国の支配に服することに比例して、第一の祈りの神の御名が崇められることが実現します。

 

 次に、神の御国の支配に服することは、神の御心を知ることで可能になります。それで、「御心が天になるごとく、地にもなさせたまえ」という第三の祈りがささげられます。天使たちは常に顔を神に向け、神の御心を行うよう待ち構えています。ヘブライ人への手紙の記者が1章14節で記しているように、神は天使に、信者や信者になろうとしている人々に仕える使命を与えておられます。そういう天使が存在することは、私たちもいっそう神の御心を行うために励ましとなります。

 「天使たちは皆、奉仕する霊であって、救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、遣わされたのではなかったですか」(ヘブライ1:14)。

 このように、第一の祈りのために、第二の祈りが支えとなり、そして、第二の祈りを次の第三の祈りが支えることになります。それで、「御名が崇められる」ことが祈りの中心であり、信仰生活の中心であることがわかります。

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
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森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
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富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
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木村 宰
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東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
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電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
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「あとがき」より
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「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
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C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
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おすすめ本

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ポーリン・マカルピン著
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讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
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