2019年5月  №142号 通巻827号
松田重雄が観た「切支丹燈籠の世界」(12)
 
 「切支丹灯籠への思い」(11)
 
 「あなた方に言うが、もしこの人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」(ルカ19:40)
 
 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。(創世記1:3)bda03a07.jpg
 
京都を訪れる人々にとって、多くの楽しみがあります。名所旧跡という言葉では言い尽くせないものがあります。日本の文化・心を垣間見ることが出来る処です。
京都には桂離宮という所があります。PCで「桂離宮」を検索してみますと、「宮内庁」という言葉に出会います。ですから、一般の観光地・名所旧跡とは異なることが分かります。そこに「切支丹燈籠」があるのです。
 
ご存知の通り、「桂離宮」は八条宮智仁(としひと)親王のために豊臣秀吉が造営した建物と言われ、数奇屋風を加味した書院造りに居住建築として造られて、その構造は日本建築の傑作と言われています。さらに、建物ばかりでなくその庭園美・建物の配置・意匠など、美の極みともいえます。「雅」そのものの中に、日本人の持つ「侘び」をも表現する自然観を観る者に訴えます。
物の本によりますと、この造営には、秀吉は小堀遠州に命じたとも言われていますが年代的には少し無理があります。それは、慶長(1596~1615)の末年にこの地が八条宮領になっていて、その後に智仁親王によって別荘が造られ、工事は元和6年(1620)から数年にわたって行われていますので、当時、遠州はまだ少年期に当たるからです。
2回目の造営は二代智忠(としただ)親王の寛永年間(1624~44)に造営・拡張工事がなされて、明暦年間(1658頃)に完成し、現在の規模になったと言われています。そこにある庭園は遠州好みがみられ、智忠親王の時の遠州一派が関わっているとも考えられます。
この時代は、秀吉とその側室淀君に鶴松が誕生したので、天正18年(1590)八条宮を新しく創立されています。戦国時代の時です。
 
88e87b09.jpg八条宮は当時の第一流の文化人で、和漢・茶道・音楽・絵画とともに、建築・造園にも優れた才能を持っていたといわれています。「源氏物語」の主人公の光源氏にあこがれをもって桂殿を幕府に望み、所領地の配置換えに成功し所領としたとも言われています。その後、何度か補修されているので、当初のものとは言いがたいものがあります。
 
智仁親王にとって優れた西洋文化は関心の深いものがありました。伴天連たちにとっても親王のような文化人好みを見逃すことは無かったでしょう。伴天連の宣教の強力な手段に、当時の藩主・豪族・文化人・豪農を信徒にすることは目標の第一にしたことは言うまでもありません。また、親王の室常子姫は父京極高知で文禄4年(1595)に受洗し大の信奉者でした。当時、切支丹同志の結婚のみとしていた時代にあって、信者同士であったことは、戦国の世の政略結婚としてだけでは理解できないものがあると考えられます。
高知の父高吉も受洗し、母はマリヤと称していたことは「日本切支丹宗門史」(バジェス)にも見ることが出来ます。高知の兄高次(小浜藩主)の室常高院も信奉者です。常高院は禁教になった時、禅宗常高寺を建立し、仏教徒にころんだように振る舞い、常高院のお墓には、正面と側面に巧みに十字架を模したものがありました。紋様には代表的のものとして十・卍などがあり、卍は仏教でも用いられる紋様でしたから何ら不思議はないでしょう。
桂離宮には主屋である古書院・中書院・新書院などがあります。さらには山里に見立てた賞花亭・卍亭・腰掛などの中の卍亭は他の離宮内には見られないものと言われています。修学院離宮にも切支丹燈籠があります。
 
ここに松田重雄の記した京極氏の系図、智仁親王御系図をご紹介いたしますので、PCの方は拡大してご覧下さい。系図は無言ですが、時代の鏡でもあります。何故、このような婚姻が成立したのか。その信仰生活は? 貴族・支配者以外のキリシタンたちはなど、推理・想像することも歴史探訪の楽しみの一つともいえましょう。
 
 
 
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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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 「著者のことば」
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おすすめ本
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おすすめ本

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著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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